【本】モチベーション3.0(著:ダニエル・ピンク氏)

「Web2.0的なタイトルの本、何これ?」と数年前手に取ったこの本!

モチベーション3.0
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社風・風土・制度作りとして、この本を役員の課題図書にしまして
今回、改めて読みました。

本は、読んだらすぐ処分する派と、置いておく派が居るようですが
私は、「捨てられない派」で、本が溜まる一方…。

しかし、書店に入ったときの匂いで、ワクワクが止まらなくなる感覚に似た楽しみが
自分の本棚を見ても味わえるので、溜まってしまうというより溜めてるのかもしれません。

その本を買った時、どういう状態で何に悩んでいたのか
一つ一つの本に思い出があります。
数年後手にとって見ると、当時よりも入ってくるものが違って、勉強になります。

モチベーション3.0も今回読んで、勉強になりました!

この本では、モチベーションを1.0、2.0、3.0で表していて
それぞれどんなバージョンかと言うと…

 

●モチベーション1.0
生存のために行動するもの。

●モチベーション2.0
報酬と処罰で行動するもの。

●モチベーション3.0
学びたい、創造したい、世界をよくしたいという第三の動機付けをもって行動するもの。

 

多分、数年前まで、モチベーション2.0で仕事をすることが多かったのだと思います。
昇格のために頑張る、昇給のために頑張る、待遇のために、出世のために…のような
外的要因で頑張るモチベーションです。

これが全くないのは、ありえないことではありますが

極端な話、この方法は馬とたいした違いがないのではという考えが本に載っています。
新鮮なニンジンを鼻先にぶら下げるか、びしびしとムチ打たないと正しい方向に進まない。
人間も「ご褒美」がないと、頑張らないようになってしまう。

最近は、福利厚生がしっかりした大企業よりも
世界のために・社会のために活動できる非営利に就職活動する学生が増えていると聞いたことがあります。
アメリカでは人気企業の上位はNPOだとか。

この本に載っている「献血」の実験では以下の3パターンで
献血者の数を実験した結果…

1)献血することは任意
2)献血したら謝礼金を支払う
3)謝礼金は小児ガンの慈善事業に寄付する

「謝礼金」がもらえる2がイチバン、参加者が少なく、1と3は似た結果だったそう。

保育園での事例も載っていました。
お迎えに遅刻する親をなくそうという試みで
「お迎えが遅い場合、罰金をください」という告知をしたところ
定時どおりお迎えに来ない人が増えたそう。

罰金がないときには、保育園の先生に、遅れてすみませんと言いながら
急いで迎えに行ったものの、お金がかかるとなれば
「お金払うんだからいいでしょ」という感覚を持ってしまうという。

これはよく分かりますね。。

「思いやり」や「創造」がなく、「お金だから」「仕事だから」で片付いてしまうのは
成長もなさそうだし、温かみもない。
私はそんな社風は絶対につくりたくないと思ってるし
デザイナーのようなクリエイティブな仕事こそ
管理(マネジメント)されて、動ける仕事ではないと思います。

働くためによい環境があって、人の喜びや感謝を感じることが出来て
想像力が掻き立てられつつ、言われたから作るのではなく、自分が良いと思うから作るという
そういう職場を作り上げていかなきゃ、と思います。

また、採用の研修時に「弊社には合わないと考える方へ、お金を支払うので辞退してください」と言って
モチベーション2.0で動いてしまう人を排除するやり方も、面白いなと思いました。

外的報酬で頑張れる人は短期的。内的報酬で頑張れる人は、自律していて長期的。

会社のステージによっては、似たような人がたくさん居たほうが良い時期や
違うタイプの人も入ってもらう時期などありますが
どんな時も幹部は内的報酬で動ける人じゃないと、組織は絶対作れないでしょう。

モチベーションの話以外にも、人の幸せにも関係する話ではないかと思いました。

60歳になってから、余命とやりたいことを照らし合わせるよりも
今のうちから着実にやりたいことの実現と
成長目標を明確にして達成していきたいと思いました。

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